キャリア教育の現場から

学生の社会的・職業的自立に向けて必要となる能力等を育成するキャリア教育について、教育現場からお届けします。

【企業が社員を通わせたい大学院】人事担当者アンケート 企業派遣はたったの2割

  • (2019/08/08)

日本経済新聞社と日経HRの共同調査によると、直近3年間で社員を大学院に通学させたことがあると回答した企業は全体の約2割に留まりました。政府は人生100年時代の「学び直し」を推進していますが、企業が社員の学び直しを積極的に後押しするという状況にはなっていないようです。

日本経済新聞社と日経HRが実施した「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」※(回答数815社)で、大学院の活用について聞きました。質問の「直近3年間で、社員のスキルアップ、教養・資格などの習得のため、大学院(科目等履修生含む)に社員を通学させたことはありますか」に対して、「はい」19.8%(161社)、「いいえ」76.1%(620社)、無回答4.2%(34社)でした(図1)。

【図1】企業が社員の大学院通学を支援、2割

社会人の学び直しが必要な2つの理由

社会人の学び直しが必要だといわれる理由は大きく分けて2つあります。1つは、人生100年時代の到来です。社員の定年を65歳に延長する企業が増える一方で、年金支給の年齢引き上げがささやかれています。現在企業勤めの人は60歳以降も何らかの形で働き、自ら稼ぐケースが一般的になるでしょう。従来は60歳、65歳で一区切りついた仕事人生がさらに続くわけで、新たなキャリア設計が必要になるからです。

もう1つは、AI(人工知能)などの技術革新によって、仕事に必要とされる知識やスキルを日々更新する必要があることと、AIなどに代替されにくい業務をする能力を身に付けなくてはならないことです。新しい専門知識を定期的に習得し、さらにAIができない能力に磨きをかける必要があります。

ところが、日本は大学・大学院などで学ぶ社会人が少ないと言われています。日本人の多くは企業に就職すると、現場重視で「学び」から離れる傾向にあります。しかし、若いときの学びの蓄えだけでは、人生100年時代、AIと共存する時代には生き残ることは難しくなってきていると言えるでしょう。


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