業界研究図鑑

主要38業界の現状と課題をコンパクトにまとめました。「志望業界が決まっていない」「どんな業界があるのか分からない」といった就職活動初期の学生には最適のコンテンツです。キャリアガイダンスでの業界説明などの参考にしてください。※原則として、2017年8月10日時点での内容ですが、一部加筆しています。

  • メーカーⅠ
  • メーカーⅡ
  • 金融
  • 商社・流通・運輸
  • サービス
  • IT・通信・マスコミ

金融

  1. 17. 銀行
  2. 18. 証券
  3. 19. 保険
  4. 20. 信販・クレジットカード・リース

銀行

メガバンクはバブル崩壊後の再編で誕生した銀行を指します。メガバンクを核に都市銀行、信託銀行、地方銀行、証券会社などで金融グループを形成しています。

3大グループは三菱UFJフィナンシャル・グループ(三菱、東京、三和、東海などが合流)、三井住友フィナンシャルグループ(住友、三井、太陽神戸などが合流)、みずほフィナンシャルグループ(第一勧業、富士、日本興業が合流)です。他に、りそなグループ(大和、協立、埼玉などが合流)、りそな銀行・埼玉りそな銀行(2003年に大和、あさひから誕生)の「りそなグループ」、三井住友トラスト・ホールディングス(住友信託、三井信託、中央信託などが合流)、ゆうちょ銀行の「日本郵政グループ」があります。みずほフィナンシャルグループと三井住友トラスト・ホールディングスは、傘下に持つ資産管理銀行を合併する方向で協議中です。日銀のマイナス金利政策で、資金利益が低迷する中、資産管理事業は安定な収益が見込める分野です。企業系列を超えた再編劇が始まりました。

地方銀行・第二地方銀行では、地域を越えた統合や合併の動きも進んでいます。2016年にはコンコルディア・フィナンシャルグループ(横浜+東日本)、めぶきフィナンシャルグループ(常陽+足利)が発足しました。ただ、ふくおかフィナンシャルグループと十八銀行は、2017年に予定してた経営統合を無期延期すると発表しました。両行を合わせた長崎県内の融資シェアは7割なります。競争を阻害すると公正取引委員会が待ったをかけたのです。今後の地銀再編に影響を与えるため、統合の成否が注目されています。

異業種から新規参入した銀行の躍進が目立ちます。住信SBIネット銀行、大和ネクスト銀行、イオン銀行、ソニー銀行、楽天銀行、オリックス銀行など10行を対象に日経が集計した2017年3月期末の預金残高は、この1年で1割増え、17兆円を超えました。地銀最大手の横浜銀行の残高(約13兆円)を大きく上回っています。海外を舞台に金融とIT(情報技術)を融合させた「フィンテック」の波が加速しています。金融大手はM&A(合併・買収)で新しいテクノロジーを吸収しながら、金融革命に対応する戦略を打ち出しています。

主な企業
  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • 三井住友フィナンシャルグループ
  • みずほフィナンシャルグループ
  • りそなホールディングス
  • 日本郵政グループ
  • 三井住友トラスト・ホールディングス
  • コンコルディア・フィナンシャルグループ
  • めぶきフィナンシャルグループ
  • 住信SBIネット銀行
  • 大和ネクスト銀行
  • セブン銀行
  • イオン銀行

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証券

証券会社は野村ホールディングス、大和証券グループ本社、三井住友フィナンシャルグループの3グループが大手。三井住友フィナンシャルグループのSMBC日興証券とSMBCフレンド証券は2018年1月にも合併します。主要証券会社21社の2017年4〜6月期決算は、投資信託の販売など個人向け事業が堅調で、準大手や中堅証券を中心に11社が最終増益・黒字化を達成しました。一方、海外事業は前期まで稼ぎ頭だった債券の売買仲介が低迷に転じました。個人投資家の短期売買による手数料収入の比率が比較的高いネット証券6社はマネックスグループを除く5社が減益となりました。

各社は、株式相場に左右されやすい販売手数料よりも預かり資産の増加をより重視する営業体制を強化し、「貯蓄から投資」の定着を目指しています。1800兆円にのぼる個人金融資産のうち、約半分は預金が占めており、「貯蓄から投資」は進んでいないのが現実です。ただ、2014年1月に開始した少額投資非課税制度(NISA)は着実に浸透しています。

主な企業
  • 野村ホールディングス
  • 大和証券グループ本社
  • 三菱UFJ証券ホールディングス
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • モルガン・スタンレーMUFG証券
  • SMBC日興証券 ・SMBCフレンド証券 (2018年1月に合併予定)
  • みずほ証券
  • 松井証券
  • SBI証券
  • 楽天証券
  • マネックス証券

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保険

保険業界は、死亡した時の遺族への保障やケガや病気などのリスクへの備えなど「人」に対する商品を扱う生命保険会社と、火災や自動車事故など「モノ」に対する商品を扱う損害保険会社に分かれます。

1996年に改正された保険業法によって、子会社を通じた生保・損保の相互参入が始まりました。損保系生保が準大手の牙城を崩すなど存在感を増す一方、生保系損保は相次いで撤退を余儀なくされました。生損保の融合は進んでいない中、生保業界は少子高齢化、損保業界は自動車販売の低迷と、共に成長が見込めない国内市場を前に新商品の開発を急ぐとともに、M&Aをテコにグローバル戦略を強化しています。日本生命は2015年12月に三井生命を完全子会社にしました。国内主要生保の再編は明治安田生命保険の発足や太陽生命保険と大同生命保険が経営統合してT&Dホールディングスが誕生した2004年以来です。第一生命は2016年にかんぽ生命との業務提携、持ち株会社への移行に踏み切りました。

3メガ損保はMS&ADインシュアランスホールディングス(傘下に三井住友海上火災、あいおいニッセイ同和損害)、東京海上ホールディングス(傘下に東京海上日動火災、日新火災海上)、SOMPOホールディングス(傘下に損害保険ジャパン日本興和、セゾン自動車火災)です。2017年3月期連結決算を見ると、3グループとも純利益は過去最高を更新しました。買収した海外企業の業績が収益を押し上げたのです。2018年3月期も増益の見込みです。

主な企業
  • 日本生命保険相互会社(傘下に三井生命保険)
  • 明治安田生命保険 相互会社
  • 第一生命ホールディングス
  • かんぽ生命保険
  • 住友生命保険
  • 東京海上ホールディングス
  • MS&ADインシュアランスグループホールディングス
  • SOMPOホールディングス

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信販・クレジットカード・リース

クレジットカードは、ネット通販の購入代や公共料金、医療費、高速道路の通行料など利用範囲が急激に拡大しています。日本クレジットカード協会によると、クレジットカードの発行枚数は2016年3月末時点で前年比2.4%増の2億6000万枚となりました。成人人口1人当たり2.5枚にまでなっています。

日経シェア調査(2017年7月)によれば、上位5社は三井住友カード、三菱UFJニコス、楽天カード、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾンです。信販・クレジットカード業界はバブル崩壊後に再編が進みました。日本信販と銀行系カード会社が合併して三菱UFJニコスに、オーエムシーカードとセントラルファイナンス、クオークが合併してセディアになり、ユーシーカードとクレディセゾンは資本・業務提携を結んでいます。三菱UFJフィナンシャル・グループは2017年10月にも、クレジットカード子会社の三菱UFJニコスを完全子会社化する方針です。

リースとは、企業が設備を調達する際に、自社では購入せずにリース会社が代わりに購入した設備を、毎月一定額のリース料を支払って借りること。企業にとっては、自社で購入するのに比べて取得時に多額の資金を必要としないメリットがあります。リース事業協会によると、2016年度のリース取扱高が5兆203億円と前年度比0.4%減少しました。取扱高の減少は2年ぶりです。情報通信機器や工作機械が前年度に好調だった反動で落ち込んだようです。微減や微増を繰り返しており、国内のリース市場は成熟してきているのです。成長を求めて海外に展開している企業も多くなっています。

主な企業
  • 三菱UFJニコス
  • UCカード
  • クレディセゾン
  • 三井住友カード
  • セディナ
  • ジェーシービー
  • ジャックス
  • アプラスフィナンシャル
  • オリックス
  • 三井住友ファイナンス&リース
  • 三菱UFJリース
  • 東京センチュリー

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