業界研究図鑑

主要38業界の現状と課題をコンパクトにまとめました。「志望業界が決まっていない」「どんな業界があるのか分からない」といった就職活動初期の学生には最適のコンテンツです。キャリアガイダンスでの業界説明などの参考にしてください。

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  • IT・通信・マスコミ

IT・通信・マスコミ

  1. 35. 新聞・出版
  2. 36. テレビ・広告
  3. 37. 通信・ネットワーク
  4. 38. ITサービス・ソフトウエア

新聞・出版

読売、朝日、日本経済、毎日、産経といった全国紙と、北海道、中日、西日本、河北新報のブロック紙、東京、静岡、京都などの地方紙というように、カバーする範囲で分かれます。スポーツ報知、日刊スポーツ、スポーツニッポン、サンケイスポーツなど全国紙系列のスポーツ新聞も根強い人気があります。しかし、ここ数年来の景気低迷で広告収入の落ち込みが影響し、全国紙も厳しい経営環境にあるといえるでしょう。日本経済新聞社は2010年3月、インターネット上に「日本経済新聞 電子版」(Web刊)を創刊し、同紙朝刊と夕刊の最終版の記事全文、日経グループ各社による専門分野の情報などを配信し始めました。朝日新聞も2011年5月に「朝日新聞デジタル」のサービスを開始、電子化が進んでいます。

2010年の出版物(書籍・雑誌)の推定販売金額は前年比3.1%減の1兆8748億円となり、6年連続で前年を下回りました。こうした状況下、各社力を入れているのがiPadなどの携帯端末によって普及が進むと見られる電子書籍です。富士通は2011年6月、30万点以上のコンテンツをそろえた電子書籍配信サービス「BooksV(ブックスブイ)」を開始、ソニーも同社の電子書籍端末「リーダー」向けに講談社の電子書籍コミック5700冊の配信を始めました。また、新潮社、講談社、学研ホールディングスは、今後発刊する新刊書をすべて電子化するとしています。電子書籍の増加で紙の本の売り上げが減少するのではという懸念もありますが、電子化の流れを止めることはできないでしょう。

主な企業
  • 日本経済新聞社
  • 読売新聞社
  • 朝日新聞社
  • 産経新聞グループ
  • 毎日新聞社
  • 講談社
  • 小学館
  • 集英社
  • 文藝春秋
  • 新潮社
  • 角川グループホールディングス
  • 幻冬舎

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テレビ・広告

2011年7月24日に地上波放送が完全デジタル化に移行しましたが、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県は2012年3月末まで移行を延期することになりました。テレビ各社はデジタル放送化とそれに伴う番組数拡大によって投資が増えています。これに追い討ちをかけるように、企業側の広告費抑制が続いており、業界の経営環境は厳しくなっています。民放キー局5社の2011年3月期連結決算では、TBSとテレビ東京以外はかろうじて増収を確保しましたが、2012年3月期は4社が減収の見込み。テレビ各社は本業の放送以外に映画制作やイベント開催などで収益確保をもくろんでいます。また、インターネット専用番組の制作配信にも力を入れており、NHK、フジテレビ、日本テレビが有料と無料の配信サービスを持ち、TBSはユーストリームとの業務提携による有料配信サービスを始めました。

広告業界は、電通と博報堂DYホールディングスの2強体制が長く続いています。2011年3月期連結決算では広告市場の回復で共に増収増益となりましたが、電通が発表した2010年の日本の広告費は、前年比1.3%減の5兆8427億円でした。媒体別にみると、テレビ広告費は1.1%増だったものの、新聞広告費(5.1%減)、雑誌広告費(9.9%減)、ラジオ広告費(5.2%減)と、マスコミ広告は6年連続のマイナス成長。一方、衛星メディア関連広告費(10.6%増)、インターネット広告費(9.6%増)は好調でした。今後も、マスコミ広告市場の落ち込みに対して歯止めがかからないと見られ、広告各社ともインターネットを中心とした広告の比重が増すでしょう。

主な企業
  • 日本放送協会(NHK)
  • 日本テレビ放送網(日本テレビ)
  • テレビ朝日
  • 東京放送(TBS)
  • フジテレビジョン(フジテレビ)
  • テレビ東京
  • ジュピターテレコム(J:COM)
  • スカパーJSAT
  • 電通
  • 博報堂DYホールディングス
  • アサツー ディ・ケイ
  • 東急エージェンシー

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通信・ネットワーク

国内通信市場は、NTT、KDDI、ソフトバンクの3グループ体制で、総合通信事業の覇権争いを繰り広げています。2010年4月末時点の携帯電話契約者数は、NTTドコモが5721万件、2位のKDDIが3252万件、3位のソフトバンクが2439万件ですが、2011年5月の契約の純増数はソフトバンクが29万9000件でトップ。2011年3月期連結決算を見ても、各社震災で被災した設備の復旧コストが増大して収益を圧迫していますが、ソフトバンクは「iPhone」の販売が絶好調で唯一増収増益となりました。

iPhoneに対抗する製品としてドコモ、KDDIはグーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載した機種で対抗、2011年春から新モデルを相次ぎ発表し、巻き返しを狙っています。携帯各社は減少が続く音声通話を補うためにも、インターネット接続やメール通信需要が多いスマートフォンの普及を進めたいところ。データ通信量の増加に備えて携帯電話基地局の増設を急ぐほか、通信速度が現在の携帯電話の約5倍になる携帯サービス「LTE」に対応したスマートフォンにも注目が集まっています。ドコモが12年度中に発売する計画で、各社も順次投入する予定。

主な企業
  • NTT
  • KDDI
  • ソフトバンク
  • イー・モバイル

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ITサービス・ソフトウエア

企業の効率化を進めるシステムを開発したり、インターネットのWEBサイトを構築したりするのがITサービス・ソフトウエア業界です。特に、海外に拠点を持つ企業は、瞬時に世界中の拠点の販売状況やコストを把握し、効率良く在庫管理などをできるシステムの構築を急いでいます。このような国内企業の海外拠点を含めたITシステムの構築需要が増える中、国内IT企業は海外IT企業の買収に動き始めています。2009年には富士通がオーストラリアのIT企業KAZ、2010年にはNTTが南アフリカIT大手のディメンション・データ、NTTデータは米IT企業キーンを買収しています。各社は国内需要はもちろんのこと、中国、インドなどBRICsに代表される新興国の市場に活路を見いだそうとしています。また、業界で話題となっているのがネットワーク経由で情報システムの機能を利用できる「クラウドコンピューティング」です。特に東日本大震災や電力供給不足などが心配される中、データバックアップやコミュニケーション手段の強化として、クラウドコンピューティングサービスの需要が増えると思われます。IDCによると、国内クラウドサービス市場は、2010年〜2015年の年平均成長率が41.3%で、2015年の市場規模は2557億円になると予測しています。

システムの複雑化で、ITの知識や技術を備えた人材の不足感がこれまで以上に強まっていますが、なかでも中級・上級クラスに相当するICT(情報通信技術)人材の不足が深刻化していると指摘されています。実践的な知識や能力を備えた人材を育成するために、国家レベルでのIT戦略が必要とされ、研修制度を充実し、大学への教育支援を行うことが業界の急務です。

主な企業
  • 富士通
  • NEC
  • NTTデータ
  • NTTコムウェア
  • 日本ユニシス
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • 新日鉄ソリューションズ
  • 大塚商会
  • CSKシステムズ
  • 野村総合研究所

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