業界研究図鑑

主要38業界の現状と課題をコンパクトにまとめました。「志望業界が決まっていない」「どんな業界があるのか分からない」といった就職活動初期の学生には最適のコンテンツです。キャリアガイダンスでの業界説明などの参考にしてください。※原則として、2017年8月10日時点での内容ですが、一部加筆しています。

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  • メーカーⅡ
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  • サービス
  • IT・通信・マスコミ

IT・通信・マスコミ

  1. 35. 新聞・出版
  2. 36. テレビ・広告
  3. 37. 通信・ネットワーク
  4. 38. ITサービス・ソフトウエア

新聞・出版

読売、朝日、日本経済、毎日、産経といった全国紙と、北海道、中日、西日本、河北新報のブロック紙、東京、静岡、京都などの地方紙というように、カバーする範囲で分かれます。新聞協会によると、2016年の合計発行部数は4328万部で2009年の5035万部を最後に4000万台で低迷しています。2016年の1所帯当たりの部数は0.78部で、新聞離れが続いています。各社は電子新聞の強化に取り組んでいます。2010年3月に創刊した「日本経済新聞 電子版」は、2017年1月に有料会員数が50万人を超えました。国内の有料報道サイトで初めての大台達成です。世界の新聞社の有料報道サイトでは米ニューヨーク・タイムズの155万人(2016年9月時点)がトップで、2位は米ウォール・ストリート・ジャーナルの96万人(同)。3位は日経グループの英フィナンシャル・タイムズの64万人で、日経電子版はそれに次ぐ規模です。

全国出版協会によると、2016年の紙の出版物の販売金額は前年比3.4%減の1兆4709 億円で、12年連続で前年を下回りました。内訳は書籍が同0.7%減の7370億円、雑誌は同5.9%減の7339億円と41年ぶりに書籍の売上を下回りました。電子出版販売金額は1909億円で前年比27.1%増でした。紙+電子出版の市場は0.6%減の1兆6618億円で、好調な電子出版は紙の落ち込みをカバーできていません。

主な企業
  • 日本経済新聞社
  • 読売新聞社グループ本社
  • 朝日新聞社
  • 産業経済新聞社
  • 毎日新聞グループホールディングス
  • 日経BP社
  • ダイヤモンド社
  • 講談社
  • 小学館
  • 集英社
  • 文藝春秋
  • 新潮社
  • カドカワ
  • 幻冬舎

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テレビ・広告

民放連研究所は2017年1月31日に「2017年度のテレビ、ラジオ営業収入見通し」を発表しました。2016年度の地上波テレビ営業収入合計は前年度比0.4%増の2兆1760億円程度で、2017年度は0.4%増と見込んでいます。テレビ各社は本業の放送以外に、映画制作やイベント開催、インターネット専用番組の制作配信にも力を入れています。テレビ朝日は2016年4月からサイバーエージェントと共同で「Abema TV」を、フジテレビは8月から定額配信「FODプレミアム」を開始しました。日経広告研究所は2017年度の国内広告費を前年度比2.0%増と予測しています。媒体別では、マスメディア4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の広告費は0.8%減と予測、急成長を続けるインターネット広告費は2016年度(15.4%増)から伸びはやや鈍化するものの、12.2%増と2ケタ台で市場を牽引する見込みと指摘しています。

広告各社ともインターネットを中心とした広告に力を入れていますが、マス媒体に比べて単価が低いのが悩みのタネになっています。広告業界の2強は、電通と博報堂DYホールディングス(博報堂、大広、読売広告社が経営統合)ですが、電通は違法残業問題で地方自治体の入札に参加できないなど苦しい立場に立たされています。業界勢力図に微妙な影響を与えそうです。

主な企業
  • 日本放送協会(NHK)
  • 日本テレビホールディングス
  • テレビ朝日ホールディングス
  • 東京放送ホールディングス
  • フジ・メディア・ホールディングス
  • テレビ東京ホールディングス
  • WOWOW
  • スカパーJSAT ホールディングス
  • 電通
  • 博報堂DYホールディングス
  • アサツー ディ・ケイ
  • 大広
  • 東急エージェンシー

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通信・ネットワーク

国内通信市場の主戦場は携帯電話。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク3社による寡占状態が続いています。ソフトバンクは国内で携帯電話やインターネット通信を手がける4つの子会社を2015年4月1日付で合併、同年7月にはソフトバンクを「ソフトバンクグループ」、子会社のソフトバンクモバイルを「ソフトバンク」に社名を変更しました。

低価格の移動体通信サービスを提供する「MVNO(仮想移動通信事業者)」が台頭しています。これは、NTTドコモのような通信設備を自社で持つ大手キャリアから回線を借りて、ユーザーにサービスを提供する通信事業者のことです。日本のMVNO事業者第一号は日本通信です。2011年にイオンとの提携で月額980円のSIMを販売したことは話題を呼び、SIMとMVNOの認知度を高めました。2017年1月、日本通信はソフトバンクが回線接続を拒否したと総務省の電気通信紛争処理委員会に申し立てていましたが接続することで合意し、8月からソフトバンク回線を使った格安スマートフォンのサービスが開始しました。ソフトバンクの利用者が格安スマホに切り替えやすくなり、一段と格安スマホ勢力が拡大することになります。総務省によると、国内の格安スマホの契約数は、2017年3月末時点で15867万件と前年同月比で25%伸びています。携帯通信全体の1割弱を占めるまでになっており、格安スマホ勢力は着々と領土を広げています。

主な企業
  • 日本電信電話(NTT)
  • NTTドコモ
  • KDDI
  • ソフトバンクグループ
  • LINE
  • 日本通信
  • インターネットイニシアティブ

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ITサービス・ソフトウエア

情報通信システムの構築、その保守・運用、アプリケーションソフトの製作など多様な業務で社会インフラを支えているのが、ITサービス業界です。調査会社のIDCジャパンは、国内のITサービス市場が2016年から21年にかけて年平均1.1%成長し、2021年に5兆7674億円に達すると予測しています。成長のキーワードは、クラウド、ビッグデータ、IoT、AIです。これまで手掛けてきた定型的なシステムやソフトウエアは収益力が低下しています。ネットワーク上のサーバーにソフトやデータが存在し、必要に応じてネットワークを通じてアクセスしサービスを利用できるクラウドの普及で、低コストでシステムなどを構築できるようになったためです。

富士通は、AIやIoTを活用したい企業を支援する新組織「デジタルフロントビジネスグループ」を2017年1月に設立しました。2019年度までに3000人体制とします。同社の社員数の約1割で、AIなどITの新分野の専門組織としては国内最大規模です。顧客企業にとって最適なシステムの提案が、ITサービス企業の競争力を左右します。IT技術者は今でも不足気味です。政策を含めて、人材の育成が課題になっています。

主な企業
  • 富士通
  • NEC
  • 日本IBM
  • NTTデータ
  • NTTコムウェア
  • 日立ソリューションズ
  • 日本ユニシス
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • 新日鉄住金ソリューションズ
  • 大塚商会
  • SCSK(住商情報システムとCSKが合併)
  • アクセンチュア
  • 野村総合研究所

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