キャリア教育の現場から

学生の社会的・職業的自立に向けて必要となる能力等を育成するキャリア教育について、教育現場からお届けします。

明治学院大学
「『社会的・職業的自立』を目指して自分と向き合うことを支援」

教育理念に「他者への貢献」を掲げる明治学院大学。他人に貢献するためには自立することが大切という考えのもと、学生1人ひとりの「自立」をうながすようなキャリア支援を推進しています。2013年度からは、創始者ヘボン博士の名を冠したキャリア教育科目「ヘボン・キャリアデザイン・プログラム」が始まりました。キャリア支援の取り組みについて、キャリアセンターの佐藤純次長に話をうかがいました。

教育理念は「Do for Others(他者への貢献)」


キャリアセンターの佐藤次長

 明治学院大学はインターンシップや資格取得、就職支援など様々なキャリア支援に取り組んでおり、特に注力しているのが、キャリアカウンセリングとキャリア教育プログラムの充実です。佐藤次長は「本学の教育理念は、創設者ヘボンの生涯を貫く『Do for Others(他者への貢献)』です。キャリア支援では就職活動支援のみに留まらず、学生の社会的・職業的自立を支援する体制の充実を目指しています。自らの自立なくして、他者への貢献ができる人間になることは困難だからです」と説明する。グループカウンセリングを含めた、広い意味でのキャリアカウンセリングが、学生の自立を支援する手段として有効といいます。

 キャリアカウンセリングは、個別相談やグループワークなど様々なスタイルで行われており、「自己理解→他者理解→社会理解→職業との接続」の順で支援する段階的な教育プログラム、相談体制の充実に取り組んでいます。

 「現場で活躍するキャリアコンサルティング技能士の方から、『自分と向き合えるようになれば、自分で(就職活動も)動けるようになる」と話を伺ったことがあります。確かに、自分で動けるようになるということは、就職活動や社会人になることと向き合いだしたということです。そこまで成長すれば、就職先は決まると思います。就職活動がうまくいかない学生を支援し、最終的に進路決定させた実績に基づいた言葉でしたので、これが現在のキャリアセンターの方針を考える上で大きなきっかけとなっています」

創始者の名を冠したキャリア教育科目を用意

 学生が自己理解を深める場は、正課科目として用意しています。「ヘボン・キャリアデザイン・プログラム」(下表)は、13年度から開始したキャリア教育科目。主体性や協調性、コミュニケーション能力、論理的思考と表現力、社会的課題の発見・解決能力と職業意識を育成します。授業は受け身ではなく主体的な姿勢で学んだり、社会との接点で体験を通して学んだり、少人数で議論を通じて学んだりするような内容です。

 コアとなる「ライフデザイン講座」は、自己理解を深めるための授業。「『ライフデザイン講座1』と『同2』では、自分と向き合う→他者と向き合う→社会と向き合う→職業と向き合う、というプロセスです。個人ワークやペアワーク、数人のグループワークを積み重ねていくことで、参加学生の多くが自分としっかり向き合い、期末試験の頃には、自己開示(自分と向き合う)ができるようになっています」

ヘボン・キャリアデザイン・プログラム 科目一覧
全学部共通科目
科目名 内容 配当年次
ライフデザイン講座1 自己理解と基礎力向上 1
ライフデザイン講座2 社会理解と基礎力向上 2
ライフデザイン講座3 企業CSR論 3
ライフデザイン講座4 グローバル・ガバナンス論 3
アカデミック・リテラシー研究1 論理的説得のためのレポート書法演習 1
アカデミック・リテラシー研究2 メディア表現の作法 1
アカデミック・リテラシー研究3 知的検証の多様性 1
ボランティア学1 ボランティアの文化人類学基礎編 1
ボランティア学2 ボランティアの文化人類学地域編 1
ボランティア学3 社会起業家論 1
ボランティア学4 NPO/NGO概論 1
ボランティア学7 Do for Othersで起業せよ1 1
ボランティア学8 Do for Othersで起業せよ2 1
ボランティア特別研究101 NPOマネジメント基礎編 1
ボランティア特別研究102 ・NPOマネジメント実践編
・コミュニティ・デザイン実践編
2
ボランティア実習101 ・全国のNPOでインターン実習
・コミュニティへの参加
1
リサーチ&プレゼンテーション 実習の成果発表 2
現代世界と人間1 豊かに生きるための基礎知識「性・命・人権」1 1
現代世界と人間2 豊かに生きるための基礎知識「性・命・人権」2 1
現代世界と人間5 ジャーナリズムと社会 1
現代世界と人間7 税と社会1 1
現代世界と人間8 税と社会2 1
生物学方法論A
生物学方法論B
知的世界を楽しむためのアカデミック・スキル基礎講座 1

※配当年次…記載されている年次生と、それより上級の年次生であれば当該科目を履修できる。



各学部・学科の科目
科目名 内容
英文学科 ・Business English  ・通訳技法
・Practical Career English
フランス文学科 ・実用フランス語  ・時事フランス語
・観光フランス語  ・Practical Career English
芸術学科 ・博物館資料保存論  ・博物館展示論
・Practical Career English
経済学科
経営学科
国際経営学科
・インターンシップ(講義)
・インターンシップ(実習)
・社会参加実習
社会学科 インターンシップ
社会福祉学科 インターンシップ
法律学科 ・法律学特講3(読売新聞教育支援講座、業界研究講座)
・読売キャリア形成講座
消費情報環境法学科 ・法律学特講3(読売新聞教育支援講座1、業界研究講座)
・読売キャリア形成講座  ・インターンシップA
政治学科 総合講座1 読売キャリア形成講座
法律学特講3(読売新聞教育支援講座1、業界研究講座)
インターンシップA インターンシップB
国際学科 ・基礎演習B  ・インターンシップ  ・校外実習
・独自課題研究  ・独自課題実地研究
国際キャリア学科 ・Life and Career Development ・Internship
・Contemporary Global Issues
心理学科 心理学とキャリア
教育発達学科 教育発達学方法論(体験活動)

「キャリア教育の現場から」一覧に戻る