大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

実戦型語学の最前線

企業のグローバル化が進む中、それに人材育成面で応えようと、語学教育に工夫を重ねる大学が増えてきた。単に会話などの正確さを追うのではなく、ビジネスなどの現場で通用するような「実戦的」な教育に力を入れる大学の取り組みを紹介する。初回は独協大学。

第1回 独協大学

英語でのプレゼン機会多く(2012年1月23日 日経産業新聞)

外国人教員との会話を通じ、プレゼン力を鍛える

「英語の授業を通し、プレゼンテーションの仕方なども身に付けさせる」と話すのは、独協大学の岡田圭子教授。2003年度から英語を専攻としない3学部7学科、約7000人の学生を対象に、全学共通カリキュラム英語科目(全カリ英語)を設置した。TOEICに基づくレベル別のクラス編成で、全学的な英語力強化を進める。

同科目のキーワードは「EGAP」と自律学習者の育成。EGAPとは「一般学術目的の英語」の意味で、専攻分野にかかわらず必要な学術的言語技能を「読む・書く・聞く・話す」の英語4技能と合わせて伸ばす。例えば、英語の文章を読むだけでなく、それをまとめてプレゼンしたりする力は、将来の仕事でも役立つスキルである。

授業では英語で発表する機会が多く設けられており、「ある授業では学生が温暖化問題について英語で発表し、学生同士で講評し合った」(岡田氏)という。

また「自律学習を促すために、『Can―doリスト』で英語学習を自己管理させる」と同大の飯島優雅准教授は解説する。学生はインターネット上のこのリストにアクセスし、4技能と語彙力について、約170の質問にそれぞれ5段階で自己評価する。

全カリ英語は09年度の文部科学省の大学教育への支援事業の1つに採択された。国の支援は11年度で終わるが、「12年度は大学予算のサポートを得て改善していきたい」と岡田氏は意欲を見せる。


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