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- 実戦型語学の最前線 第9回 立命館アジア太平洋大学
大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。
実戦型語学の最前線
企業のグローバル化が進む中、それに人材育成面で応えようと、語学教育に工夫を重ねる大学が増えてきた。単に会話などの正確さを追うのではなく、ビジネスなどの現場で通用するような「実戦的」な教育に力を入れる大学の取り組みを紹介する。
第9回 立命館アジア太平洋大学
同一の授業を2言語で(2012年4月23日 日経産業新聞)

学生の約4割を留学生が占める
大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学(APU)は国内にありながら、多文化・多言語環境で学べる大学だ。学生数(学部)約5500人のうち、留学生は約80カ国・地域から約2300人(約40%)が在籍する。学生は日常の交流を通じて異文化や海外情勢を肌で感じることができ、「日本人であっても国外に目が向いている学生が多い」と言語教育センターのベルガー舞子准教授は話す。
特徴の一つは同じ内容の授業を日本語と英語で行っていることだ。全科目の約8割は両言語の授業があり、英語力があれば全て英語による授業で履修し、卒業することも可能だ。日本人学生は卒業要件124単位のうち、英語による教養・専門科目を20単位以上修得することが義務付けられている。
英語による科目を履修するには一定以上の英語力が求められる。1、2年生は英語力判定テスト「TOEFL―ITP」の点数によって6つの習熟度別クラスに分けられ、週6回(1回95分)の授業で英語力を磨いていく。英語による授業を受けられるのは上から3つ目のクラス「準上級(TOEFL480〜499点)」以上の学生である。
授業以外では自習サポート施設などを充実させている。その一つ、言語自主学習センター「SALC(サルク)」には英語力の高い学生スタッフが登録しており、英語に不安を抱える学生はスタッフと気軽に英会話をしたり、学習相談をしたりして力を高めていく。他にも英語論文を書くための指導を受けられる「ライティング・センター」などが整備されている。
アジア太平洋地域のリーダー育成を目指すAPU。ベルガー准教授は「多国籍の学生が同じ空間で学ぶことで視野や人脈が広がり、卒業後の活躍につながる」と“学習効果”を語る。
- 第1回 独協大学
- (2012年1月23日 日経産業新聞)
- 第2回 武蔵野大学
- (2012年2月6日 日経産業新聞)
- 第3回 茨城大学
- (2012年2月27日 日経産業新聞)
- 第4回 九州産業大学
- (2012年3月5日 日経産業新聞)
- 第5回 同志社女子大学
- (2012年3月12日 日経産業新聞)
- 第6回 工学院大学
- (2012年3月19日 日経産業新聞)
- 第7回 大阪学院大学
- (2012年3月26日 日経産業新聞)
- 第8回 豊田工業大学
- (2012年4年16日 日経産業新聞)
- 第9回 立命館アジア太平洋大学
- (2012年4月23日 日経産業新聞)