大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

インターンシップ進化論

インターンシップとは、学生が企業・自治体などで就業体験を行うことだ。学生は自ら受け入れ先を探すのが主流だが、近年は積極的に支援する大学が増えてきた。本連載では進化するインターンシップの姿を追う。

第3回 文化学園大学

就職相談室と二人三脚(2012年5月28日 日経産業新聞)

アパレル企業で型紙を作製する学生

2011年、文化女子大は文化学園大に名称を変え、この4月から全学部・学科で男女共学にした。服装、造形などの学部を抱え、ファッション分野を中心にした大学のパイオニアだ。

文化学園大のインターンシップの特徴は、受け入れ先探しから学生募集まで就職相談室が運営に関わることと、単位が認定されることだ。学生が独自に探してきた実習先でも条件さえ合えば単位に認められる。

実習先はアパレル業界を中心に、建築・インテリア、ジュエリー、グラフィックデザインなど多岐にわたる。職種はデザイナー、パタンナー、商品企画など専門性の高いものが多い。そのため実習先の開拓は就職先として長年付き合いのある企業のほかに、教員や講師の専門分野に関連した企業を就職相談室と連携して開拓している。

「実習時期は大学3年の夏休みです。本学は学科の性質上課題が多く、休暇中も学生は忙しいですが、大学での学びを実践できる絶好の機会として例年希望する学生は多いです」と、事務局就職相談室の吉田和代室長は説明する。

インターンシップを希望する学生はリポートを提出後、就職相談室の職員と担当教員が面談・選考する。成績や出席状況、生活態度もみる総合評価だ。許可が出た学生は、事前教育(3〜4回)などの学内講座を受けて実習に向かう。

11年度の実績は民間企業106社に学生206人。3年生の4人に1人が受けた計算になる。他大学と比べて高めだが、吉田氏は「学科の内容に即した実習先であることを考えると、もっと高くてもよいと思う」と打ち明ける。

今後の検討課題は実習後に開催する公開報告会のより効果的な運営と、アジア諸国の留学生からの要望に応えるインターンシップの実現だ。


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