大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

インターンシップ進化論

インターンシップとは、学生が企業・自治体などで就業体験を行うことだ。学生は自ら受け入れ先を探すのが主流だが、近年は積極的に支援する大学が増えてきた。本連載では進化するインターンシップの姿を追う。

第6回 熊本学園大学

3カ月の長期体験、意識変革(2012年6月25日 日経産業新聞)

熊本市国際交流振興事業団でのインターン

熊本学園大学では、学部・学科ごとにインターンシップがある。どれも単位が認定される正規科目だ。その中で、商学部ホスピタリティ・マネジメント学科の就業体験は、文系大学としては珍しい3カ月もの長期プログラムだ。早期退職者が多い若者事情や、産学が連携し学生をどう育てるかという地元企業との議論から発展し、同科の柱として設置された。3カ月にしたのは「数週間ではお客様扱いされて、単に『楽しかった』で終わってしまうことがある。学生が現実の仕事を学んでほしいと思ったからです」と、同学部の萩原修子准教授は説明する。

プログラムは2年の後期または3年の前期に実施される。インターン先はサービス業界が中心で接客の実習が多い。2011年は2年生が38人(学年数88人)、3年生が19人(学年数87人)参加した。期間中、月曜日は通常の授業に出席し、火〜金曜日に実習を受ける。基本的に3年生にはゼミ参加が義務づけられておりゼミで状況を逐一報告する。一方、学科の教員は月に1回企業を巡回し、企業や学生からの意見を拾う。

インターンシップ開始直後は「働いてもお金がもらえない」「思ったようなことができない」と不満を漏らす学生もいる。ただ「1カ月もたてば意識が変化する。社会人扱いされることで社会に出ることがどういうことかを考え始めるようになる」と萩原准教授。実際、就業体験を終えた学生からは「学生時代にやるべきことが見えてきた」「自分の課題に気づけた」といった声が多く出るという。

12年からは外国語学部英米学科がカナダの大学と提携して「海外インターンシップ」を開始する。現地で12週間英語を学び、一定の水準に達した場合のみ博物館やラジオ局などで5週間インターンシップを体験する。4人が参加予定だ。


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