大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

インターンシップ進化論

インターンシップとは、学生が企業・自治体などで就業体験を行うことだ。学生は自ら受け入れ先を探すのが主流だが、近年は積極的に支援する大学が増えてきた。本連載では進化するインターンシップの姿を追う。

第10回 広島経済大学

スポーツ関連事業も開拓(2012年8月6日 日経産業新聞)

米ハワイでツアーガイドの就業体験中の学生
※写真は広島経済大学海外インターンシップより

広島経済大学は13年前、就業体験の科目を展開する際に「インターンシップ推進室」を設置した。受け入れ企業・団体の開拓から覚書などの作成・保管まで、企業と学生が円滑な就業体験をできるよう支援するためだ。現在、同学で就業体験の中心となっているのは、2年生以上を対象とした科目の「インターンシップI(国内)」と「インターンシップII(海外)」だ。

インターンシップIは、夏季休暇中に1週間の期間で就業体験を行う。開講当初にはわずか5人だった履修者は2012年度には250人にまで増えた。同室の伊東奉文室長は「キャリア関連科目授業内での告知、履修しやすい時間割編成など、教員や他セクションとの連携などの推進策が効いた。また、入社後に企業とのミスマッチを危惧する学生が増えたことも履修者増につながった」と言う。

インターンシップIIも夏季休暇中に4週間の日程で実施する。開始した2001年以降、毎年10人程度を海外に送りだしている。

参加人数だけを見ると、同学のインターンシップ施策は順調のようだが「学生の希望が多い金融機関や官公庁は、地方では限りがある」と、伊東室長は受け入れ先確保の難しさを語る。学生と事前に個別面談して企業とのマッチングを慎重に検討するが、希望企業に送りだせないケースもある。そうした学生には、より視野を広げて就業先企業・団体を見るように指導し、学生が納得した上で体験に臨めるようにしている。

なお、12年度からはスポーツ経営学科で「スポーツビジネス演習」も開講した。スポーツ関連ビジネスに特化した独自性の強い就業体験の科目だ。Jリーグクラブやスポーツ用品メーカーといった企業・団体のほか、海外で開催されるマラソン大会で運営の補助業務などを体験する。


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