大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

インターンシップ進化論

インターンシップとは、学生が企業・自治体などで就業体験を行うことだ。学生は自ら受け入れ先を探すのが主流だが、近年は積極的に支援する大学が増えてきた。本連載では進化するインターンシップの姿を追う。

第11回 法政大学

メディアの体験実習充実(2012年8月27日 日経産業新聞)

実習先企業の社員を交えた報告会の様子

法政大学では15学部のうち12学部で単位を認定するインターンシップ科目がある。学部ごとに対象学年も実習先も様々。「2011年度の実績は単位認定型500人、キャリアセンターが仲介する企業・自治体に100人、学生の直接応募が200人でした」と、キャリアセンター主任の内田貴之氏は説明する。

同学が11年度から始めたのが社会学部の「メディア・インターンシップ」制度。社会学部にはテレビなどメディア業界を志望する学生が多く、11年度の同学部卒業生の8.5%がメディア業界に就職した。しかし、メディア企業は体験実習の受け入れ先が少ないうえ選考倍率も高く、実習率が低いという悩みを抱える。

08年から社会学部は他大学のメディア系学部と共同で全日本テレビ番組製作社連盟の体験実習に参画してきたが、学生を後押しするため同制度を開始。夏季実習が決まった社会学部の学生を対象に後期の特講(2単位)を履修させ、リポートの提出、実習先企業を交えた報告会などを行う。

「メディア企業のインターンシップは狭き門。まとまった情報源もない。諦めてしまっている学生に対し、募集時期や選考試験、研修などの情報を共有し、自分たちもやろうと思えばできると伝えたい」と、社会学部の藤田真文教授は語る。専用のウェブサイトを設置し、募集情報や学生の実習体験を掲載する。

11年度の実績は2年生1人、3年生12人。実習先は新聞社、ネット広告会社など。学生への周知を進め、人数を増やすことが課題だ。「新卒採用で企業は専門能力よりもコミュニケーション力などを重視する傾向にある。企業が求めるメディア人の育成、専門教育の向上を図る」(藤田教授)。今後は企業へ実習プログラムを提案して受け入れ先企業を増やす考えだ。


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