大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

探訪ユニーク学部

激しい学生獲得競争を勝ち抜くため、個性的な学部をつくる大学が増えている。社会のニーズに合った他にない教育を訴えるが、名前を見ただけでは実際の内容はわからない。実態はどうなのか。ユニーク学部の特徴と狙いを紹介する。

第1回 東京電機大学 未来科学部

生活空間の提案力磨く(2013年2月18日 日経産業新聞)

東京電機大学の未来科学部は2007年に新設された。建築と情報メディア、ロボット・メカトロニクスの3学科からなる。それぞれの分野は一見すると無関係のようだが、学部長の安田浩教授は「これからの時代、豊かで快適な生活空間をデザインするために必要な分野をひとつにまとめた」と説明する。

外出先からの家電操作、部屋を掃除するロボットなど、情報通信やロボットの技術はすでに人々の生活に浸透しつつある。技術の融合は今後さらに進む見通しだ。そこで同大学は総合的に学べる場を用意し、未来の生活空間を創造できる人材の育成を目指す。

未来科学部では通常の専門科目とは別に、学生が広い視野や豊かな教養を身に付けられるように、3学科の学生が共に学ぶ科目も展開する。そのひとつが「未来科学キャリアワークショップ」。異なる学科の学生同士でチームを作り、未来の生活空間の提案などの課題に取り組む。安田教授は「課題解決を通じて異分野技術の考え方を理解することも狙っている」と話す。

また、海外大学の教授が最新技術について講演する「イブニングセミナー」、世界8カ国・約60人の学生が集う「IDCロボットコンテスト大学国際交流大会」への参加などで、学生の目を海外に向けさせる工夫も凝らしている。

13年3月には修士課程まで進んだ学部の1期生が修了。4月からはカリキュラムの一部を変え、自由選択だった「未来科学キャリアワークショップ」を2年生の必修科目にし、大学のある足立区と連携した授業も進める。安田教授は「就業力の高い人材を育てたい」と意気込む。


開設年 2007年
学生数 1665人(12年5月現在)
主な授業科目 ・未来科学キャリアワークショップ
・失敗学
・設計・パフォーマンスI
・人間中心設計
・ロボットメカトロニクス基礎実験I


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