大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

探訪ユニーク学部

激しい学生獲得競争を勝ち抜くため、個性的な学部をつくる大学が増えている。社会のニーズに合った他にない教育を訴えるが、名前を見ただけでは実際の内容はわからない。実態はどうなのか。ユニーク学部の特徴と狙いを紹介する。

第6回 東京未来大学 モチベーション行動科学部

3領域で「やる気」学ぶ(2013年3月25日 日経産業新聞)

産業界が求めるのは、自ら動こうとする「やる気」を持った人材だ。2007年に開学した東京未来大学は、そうしたニーズにこたえるため、12年にモチベーション行動科学部を新設した。心理学では、やる気をモチベーション(動機づけ)という概念で表す。同学部は科学的視点から、それを学べるようにした。

エンロールメント・マネジメント局の杉本純哉さんは「やる気は根性論ではなく、科学的な構造で成り立っている」と話す。構造を知ることで、モチベーションを高める原理や方法を身につけられるという。

モチベーションといえば心理学系の学びをイメージする人が多いだろう。ただ、同学部では心理・コミュニケーションに加え、経営、教育の3領域を学ぶ。企業などの組織や教育の場でも、モチベーションを高め維持することが求められているからだ。

1年次は「パーソナリティ心理学」「学びとモチベーション」といった科目で、自己のモチベーションを高める手法を学習。学年が上がるにつれて、他者への働きかけや組織への影響の与え方を学ぶカリキュラムになっている。

一方的な講義形式の授業はほとんどない。グループワークや課題解決型の授業など、学生に主体的に参加させる形式が中心だ。その理由について、学生相談などを受けるキャンパスアドバイザーの指原沙織さんは「共同作業を通じて周囲を巻き込む力、リーダーシップの取り方などを学んでもらう」と話す。いずれも社会人に必要な力で、一方的な講義だけでは身につきにくいという。

学びの場は学内にとどまらない。12年度は高校生向けに教育支援などを行うNPOと連携。学生と高校生がキャリアについて語り合った。異世代との接し方を学ぶキャリア教育の一環だという。指原さんは「学生は入学時に比べて、世の中に興味を持ち、向上心にあふれるようになった」と強調していた。


開設年 2012年
学生数 20人(12年5月現在)
主な授業科目 ・モチベーション論
・グループ・ダイナミックス
・経営組織論
・学びとモチベーション
・キャリアモデル・ケーススタディ


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