大学レポート〜特徴のある教育事例を紹介〜

大学は社会のニーズに応えようと、学生にさまざまな教育を行っています。特徴ある取り組みを紹介します。
※日経産業新聞『大学』面から記事を転載しています。
 肩書などは当時のままです。最新記事は日経産業新聞をご覧ください。

探訪ユニーク学部

激しい学生獲得競争を勝ち抜くため、個性的な学部をつくる大学が増えている。社会のニーズに合った他にない教育を訴えるが、名前を見ただけでは実際の内容はわからない。実態はどうなのか。ユニーク学部の特徴と狙いを紹介する。

第8回 愛知淑徳大学 交流文化学部

海外実習で視野広げる(2013年4月8日 日経産業新聞)

異文化コミュニケーション能力を持ったグローバル人材の育成を目指し、海外実習など学外での交流を推進する――。そんな特徴を打ち出しているのが、愛知淑徳大学の交流文化学部だ。2010年に現代社会学部など3学部を改組して設置した。

学科は交流文化学科のみだが、5つの分野(言語コミュニケーション、言語教育、国際教養、社会貢献、観光)と、それを細分化した12の専攻プログラムを設定している。

専攻の選択は2年生からできる。学生は入学後、1年間かけて自分が学びたい分野を決める。1年生は英語や中国語など語学の科目に加え、「交流文化1(国際関係入門)」「地域理解7(地域医療)」「コミュニケーション論1」など約50の専門科目の中から、自分の興味・関心に合わせて好きな科目を履修する。

学部長の松本青也教授は「入学後に『思っていた学びと違う』といったミスマッチを減らすことが狙い。1年間は“試食”するように多種多様な科目を履修して、専門分野を決めなさいと指導している」と話す。

体験実習は、米国の大学で4週間の語学研修を受ける「英語海外研修」、台湾やベトナムに約1週間滞在して課題を調査する「海外フィールドスタディ」など、13の選択科目を用意している。

学生が学外へ出ていき、視野を広げる科目が豊富なことが、学部名にある「交流」のゆえんでもある。

実習の1つ「英語教育海外研修」は、米ユタ州の小学校で日本文化を紹介するプログラム。現地の人たちと交流することによって多文化共生を理解し、英語力を磨くことが目的だ。「学生は海外に行くと、驚くほど人間的に成長して帰国する」と松本教授はその効果を強調する。

13年度は学部設置から4年目となり、学部1期生が卒業する。14年度以降は、研修の参加人数の拡大や新プログラム開発など学生の成長機会を増やす計画だ。


開設年 2010年
学生数 1222人(12年5月現在)
主な授業科目 ・中国語海外研修
・国内フィールドスタディ
・交流文化3(国際ボランティア)
・観光文化4(ツーリズム論)
・多文化社会論


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