キャリア教育の現場から

学生の社会的・職業的自立に向けて必要となる能力等を育成するキャリア教育について、教育現場からお届けします。

「都内の大学・大学院生の就職活動」に関する調査結果

日経HRは都内の主要な大学・大学院に通う2014年3月卒業予定者を対象に、「就職活動に関するアンケート」を実施しました。この調査は2009年より毎年行っており、調査結果を見ると学生の就職活動に対する意識や動向が分かります。今回は、学生の行きたい業界・行きたくない業界や勤続希望年数、就職活動で不安に思うことなど調査結果の一部を紹介します。

  • 「都内の大学・大学院生の就職活動」に関する調査概要
  • 回答者数/455人
  • 対象者/都内の主要大学・大学院に通う2014年3月卒業予定者(日経就職ナビ2014の会員)
  • 調査期間/2012年11月16日〜11月26日
  • 調査方法/インターネットによるアンケート調査

Q1.「行きたい業界」「行きたくない業界」はどこですか?(複数回答・上位20業界)

◆「商社」が不動の人気

「行きたい業界」の1位は「商社」でした。本調査を開始した2009年から4年連続での1位となり、学生からの安定した人気が伺えます。支持率は32.5%(前年比4ポイント増)で、およそ3人に1人が志望しています。大手商社は、学生から「高給」「海外勤務」「幅広い仕事」などの点が評価されていると考えられます。

次いで、2位は「食品」(27.7%、同0.1ポイント減)、3位は「銀行」(27.0%、同5.6ポイント増)の順になりました。「食品」は、人の生活に欠かせないため、不況に強いといわれていることや、身近な業界のため仕事をイメージしやすいことなどが人気の理由でしょう。 また、前年に約11%の支持率があった「電機・電子部品・半導体」は3.3%(前年比7.5ポイント減)に急降下。国内最大手の半導体メーカーの経営破綻や大手電機メーカーの相次ぐ巨額の赤字計上・人員削減などが話題になり、経営状況や将来性に不安を抱く学生が増加したと考えられます。


行きたい業界



◆身近な外食・流通業界は敬遠傾向

「行きたくない業界」は1位「フードサービス」(21.8%)、2位「百貨店・スーパー・コンビニエンスストア」(14.3%)、3位「証券」(12.7%)でした。「フードサービス」は、アルバイトとして業界を経験している学生が多く、実際に働いてみて「行きたくない」と判断される傾向にあります。また、「百貨店・スーパー・コンビニエンスストア」が2位に入っていることから、土曜・日曜・祝日勤務であることなども学生から敬遠される要因です。 一方で、「行きたくない業界はない」という回答も20.7%に上りました。厳しい就職環境であることから、「選り好みしている場合ではない」「どの業界でもいいから就職したい」など切実な思いから回答しているのかもしれません。

「行きたい業界」「行きたくない業界」の2つのグラフを見比べると、両グラフとも上位に入っている業界があります。「銀行」は「行きたい業界」で3位ですが、「行きたくない業界」では6位、「生保・損保」はいずれも5位にランクインしています。採用人数が多い銀行や生保・損保業界などは、人気が二分しました。ただ、学生の「行きたい業界」「行きたくない業界」はイメージでとらえていることが多いため、OB・OG訪問をして実際の働き方などを調べることが大事であると指導してください。


行きたくない業界

Q2.就職活動において不安に思うことはありますか?(複数回答)

◆「面接」「エントリーシート」など採用選考が不安の上位

就職活動で不安に思うことは何かを尋ねたところ、「面接」の回答が69.2%で最多となり、次いで、「エントリーシート」が68.8%で続きました。この傾向は前年と変わらない結果となりました。面接とエントリーシートは採用試験に直結するため、不安を抱きやすいのかもしれません。

就職活動において不安に思うことはありますか?