キャリア教育の現場から

学生の社会的・職業的自立に向けて必要となる能力等を育成するキャリア教育について、教育現場からお届けします。

セミナー・シンポジウム「筆記試験対策 指導セミナー」開催報告

今回は、3月27日に日経HRで開催した「筆記試験対策 指導セミナー」(日経キャリア教育.net主催)の概要を紹介します。

同セミナーでは、日経就職シリーズ『SPI2の完璧対策(日経HR刊)』の著書で、資格試験などに詳しい中村一樹氏による講演を実施しました。


<最新>2014年度の新卒採用(筆記試験)事情

講演では、まず新卒採用における筆記試験(適性検査)の種類について解説がありました。また、中村氏が企業の要請を受けて入社試験問題を作成した経験から、企業が筆記試験を実施する狙いについて、詳しく触れられました。

中村氏は、多数の筆記試験の中でも、リクルートキャリア社が販売するSPIシリーズの対策が最も重要であると強調します。SPIシリーズは、2013年1月からパソコンで受けるWebテスト版が「SPI3」へとバージョンアップしています。本セミナーでは、「SPI3」で新たに追加された「構造的把握力検査」の概要、学生が受検する際の注意点などが解説されました。

今年度の傾向としては、Webテストを実施する企業がさらに増加。中でもSPIシリーズの「WEBテスティング」が増加傾向にあるとのことです。

ちなみに、静岡県磐田市役所が、従来型の公務員試験を取りやめ、SPIシリーズを職員採用に活用し始めるといった公務員試験の最新事情も紹介されました。

筆記試験指導の現状の問題点

中村氏は、筆記試験指導の問題点として、(1)アフターフォローができていない、(2)時期の不適切さ、(3)パソコン試験対応の対策ができていない、といった3つを挙げます。

(1)は、学生がテストを受けても受けっぱなしとなっている可能性です。テスト結果を見て「できない」ことが分かった学生への勉強法などのアドバイスができていないような場合です。なかなか行動できない学生が多い今、得点を挙げるためにフォローが重要です。

(2)は、企業の筆記試験の実施時期に対して、あまりにも模擬試験などの実施が早すぎるというケースです。学生への意識付けとして、早期にSPI対策模試を実施するのはいいのですが、実際の就職活動時期との期間が開きすぎる場合があります。多くの学生は本番までに危機感が薄れたり、解法を忘れたり、対策学習を先送りしたりするのです。仮に、早期に模擬試験などを実施する場合は、継続的学習のツールが必要とのことです。

(3)は、Webテストを見据えた対策の重要性です。Webテストの中には、設問ごとに時間が区切られているものがあります。しかも、非常に短い時間で解答しなくてはなりません。そこで、テキストや問題集で学習させる際には、常に時間を意識し、本番通りの対策を行うことが不可欠である、とのことです。

また、同セミナーでは、日経HRが開発した「就職筆記試験Web模試テスト」について、ご案内させていただきました。詳しくはこちらをご覧ください。

 


●プロフィール●
中村一樹(株式会社クイック教育システムズ代表取締役社長)
1972年三重県四日市市生まれ。東京大学工学部卒。現在まで680以上に上る資格・検定試験に合格してきた自らの経験をもとに、就職の採用筆記試験に合格するための最良の学習法を提唱している。毎年多くの大学で合格のノウハウを伝授する意識付け講座を開講するとともに、数多くの有名企業の入社試験問題も自ら作成している。

<セミナーにご参加された皆様へ>

お渡ししました『筆記試験対策ブック』ですが、最新の情報(「SPI3」等)については、触れられてはおりません。現時点では、SPIシリーズは「SPI2」と「SPI3」の2バージョンが販売されておりますが、誌面では「SPI2」と統一した表現となっております。「SPI2」と「SPI3」とでは、問題の出題形式は変わりませんので、SPIシリーズの出題形式を知るツールとしてご活用ください(ご担当のゼミ生様に配布するといったご活用をいただければと存じます)。