今回の能力シンキング創造力
採用担当者重視度 21.3%

単なる思い付きと違うのが社会人の創造力

創造力

マンガにあるように、考えることを放棄してしまったような人、意外といるんですねー。このような人を創造力がないといいます。仕事をしていると、「前回通り」「去年と同じやり方で」といったように、新しい状況に対応することなく、以前やったことと同じことしかできないような人がいます。これでは困ります。常に新しいことや新しい方法を考えてもらわないと、人も会社も成長しません。

社会人基礎力では、創造力を「新しい価値を生み出す力」と定義し、行動例を「既存の発想にとらわれず、課題に対して新しい解決法を考える」としています。仲間内での遊びやサークル活動などでは、"思いつき"や"ひらめき"で物事を進めてもいいでしょう。でも、直感に頼ってばかりでは、成功しない可能性もあります。社会人の基礎力としては、ある程度客観的な事実を踏まえ、その上で「こんな新しい方法がある!」とか「こんな商品が求められている!」と伝えなければなりません。情報を集めず、分析せずに"ひらめき"を信じばかりでは、無謀な行動で終わってしまう可能性が高くなってしまいます。ですから、自分が取り組んでいるテーマに関する情報や人脈を持ち、それをベースに「新しい価値を生み出す」ことが必要なのです。

これからの日本企業でもとめられる力

創造力はこれからの日本の企業ではとても重要になる能力です。なぜなら、日本企業はこれまで製造業を中心に製品を輸出して利益をあげてきました。ところが近年、中国を中心にアジア各国が製造業としての役割を果たすようになりました。

そうなると、日本企業はいかに高付加価値の製品や他の国が真似できないような技術を開発し、利益をあげることを考えなければならない状況になってきたのです。少子化が進む日本市場では、製造業に限らずサービス業や金融業などあらゆる業種でも新たなサービスを生み出し、海外進出を成功させなければ生き残るのは難しいでしょう。つまり、日本企業で活躍できるのは、創造力も持った人材なのです。

アイデアは突然舞い降りては来ない

では創造力は簡単に身に付くかというと、そうではありません。皆さんが知っているようなヒット商品を開発している人は、何もしなくても突然アイデアが舞い降りてきているわけではないのです。中には、そんなこともあるのかもしれませんが、多くの場合は、日々の積み重ねから生まれています。

当サイトのインタビューコーナーに登場していただいた、NECカシオモバイルコミュニケーションズの中澤優子さんも、ケータイの新しい機能を生み出すまで、人並みはずれた努力をしています。インタビュー記事から、以下を紹介します。

「新宿や渋谷などの繁華街に出ては、女子高生、大学生、大人まで男女構わずに話を聞いた。ケータイに絞らず、いま流行しているもの、興味のあること、日常の様子、いろいろ聞きまくった」
「電車の中でも、歩きながらでも、何かひらめくと、思いつくままにノートに書き出す。ノートは入社当時からずっと常に手にしており、アイデアやイラスト、思いついた言葉などを何でも書き込んでいる。もう家には数十冊のノートが貯まっている」

このように、とことん考え抜いた結果、アイデアが湧いてくるのです。

何の目的意識も持たないまま漫然と過ごしていては何もひらめかないし、新しい価値を生み出すことはないでしょう。創造力は、新しいものを生み出そうという努力なくして発揮されないと思ってください。

どうすれば創造力は身に付くのか

先に説明した通り、ただ待っていてもアイデアは浮かびません。興味を持っていること、取り組んでいることに関連する情報を貪欲に取りに行くことです。関連する、もしくは必要になるであろうと思われる多種多様な情報を集め、取捨選択したり、組み合わせたりすることによって、これまでになかったアイデアが浮かぶ可能性がでてきます。仕事であれば、自分の仕事に関連する情報を集めるのは当然ですが、他には社外の人とネットワークを持つことも大事です。また、学生であれば同じ大学の学生とだけでなく、他大学の学生と積極的に交流を持つことでもいいでしょう。他人との会話の中に、実はたくさんのアイデアの種が隠れているからです。

ただし、すぐに仕事で新しい価値を生み出すことは簡単ではありませんから、最初は、「自分の仕事を簡略化するには?」とか「人を喜ばせられるか?」など、楽しみながら考えられることから始めるといいでしょう。それが自然にできるようになったら、次は新商品や新サービス、仕事の効率化を考えるなど、創造するレベルをアップすることです。

何か一つテーマを決め、そのことについて一定期間集中的に考えてみるのです。そして、考えた結果を必ずアウトプットすること。会議を招集して企画書を出すといったレベルにまで至らなくてもいいです。誰かに話してみるだけでも十分です。それによって、アドバイスや意見をもらえれば、よりレベルアップした価値へとつながります。仮にダメ出しされても、落ち込むことはありません。あれこれと頭を悩ませ、知恵を絞る作業が大事です。

仕事やサークル・部活などをしていると、ついつい前例を踏襲しようとすることもあるでしょう。その理由は、何も変えないことはとても楽だからです。新しいことを始めようとする際には大変なことばかり。でも、より良い商品やサービス、仕事の進め方を考えた結果、何かが生まれたらこれまでとは違った充実感を感じるはずです。創造力を身に付け、勇気を持って力を発揮してみましょう。