企業の人事担当者から見た「大学イメージ調査」は、現行の調査方法になってから2024年調査で10年目を迎えました。過去10回のうち、総合ランキングに5回以上掲載された大学を対象に平均点を算出し、「10年間ランキング」を作成しました。
※2020年実施調査から調査実施年と前年の結果を合算して集計しています。
総合1位は京都大学、2位九州大学、3位横浜国立大学
「行動力」「対人力」「知力・学力」「独創性」の4側面の合計点(40点満点)で順位付けする総合ランキング。過去10年間の総合得点の平均点を基に作成した「10年間総合ランキング」で、トップになったのは京都大学(32.58点)でした。10年間で1位4回、2位4回と、で、唯一10年連続トップ10にランクインしています。側面別では「知力・学力」と「独創性」で1位、「行動力」4位と、3側面で10位以内。
2位は九州大学(31.71点)。2019年に1位になったほか、2位1回、3位2回になっています。側面別では「行動力」が1位、「対人力」4位、「独創性」5位、「知力・学力」8位と、全側面で10位以内に入りました。3位は横浜国立大学(31.65点)。過去に総合1位はないものの、2位2回、4位が1回、6位と7位が2回ずつと安定して高評価を得ています。側面別では「行動力」3位、「対人力」5位、「独創性」6位、「知力・学力」9位と九州大学同様に全側面でトップ10入りしました。
4位は名古屋大学(31.60点)、5位は東北大学(31.55点)、6位北海道大学(31.50点)、7位大阪大学(31.44点)、8位東京大学(31.38点)、9位に私立大学トップの早稲田大学(31.19点)が入り、10位神戸大学(31.13点)。
私立は早稲田大学に、慶應義塾大学、同志社大学が続く
私立大学トップ10は、14位慶應義塾大学(30.95点)、23位同志社大学(30.07点)、24位上智大学(30.03点)、30位明治大学(29.74点)、32位立命館大学(29.60点)、34位東京理科大学(29.44点)、36位関西学院大学(29.41点)、37位青山学院大学(29.37点)、38位中央大学(29.29点)まで。公立大学は現大阪公立大学の16位大阪府立大学(30.69点)、27位大阪市立大学(29.82点)のほか、33位の東京都立大学(29.59点)が上位に入っています。
1位獲得は京都大学、北海道大学、筑波大学など6校
過去10年間で1位を獲得したのは、京都大学(4回)、北海道大学(2回)、筑波大学、東京大学、長岡技術科学大学、九州大学の6校。トップ10入りが最も多かったのは京都大学の10回。次は8回の東北大学、名古屋大学、7回は横浜国立大学、6回は大阪大学、九州大学、5回は筑波大学、一橋大学、早稲田大学、神戸大学、4回は北海道大学、東京大学、東京工業大学、3回は東京外国語大学、慶應義塾大学、名古屋工業大学、大阪府立大学、2回は東京海洋大学、広島大学、1回は宇都宮大学、東京農工大学、芝浦工業大学、千葉大学、長岡技術科学大学、金沢大学、大阪市立大学。全部で26大学ありました。
140校のうち、国立大学は51校(36.4%)、公立大学6校(4.3%)、私立大学83校(59.3%)。国立大学は全86校のうち、約6割がランクインしました。上位50位までを見ると、国立大学31校(62.0%)、公立大学3校(2.1%)、私立大学16校(11.4%)と、国立大学が6割を超えています。
(『価値ある大学 就職力ランキング2024-2025』掲載記事を一部再編集)
「10年間就職力ランキング 地域別ランキング」はこちら
「10年間就職力ランキング 側面別①行動力ランキング」はこちら
「10年間就職力ランキング 側面別②対人力ランキング」はこちら
「10年間就職力ランキング 側面別③知力・学力ランキング」はこちら
「10年間就職力ランキング 側面別④独創性ランキング」はこちら
【調査概要】
調査名:企業の人事担当者から見た大学イメージ調査
調査期間:2024年2月27日~3月29日
調査対象:2024年2月現在の全上場企業(新興市場含む、外国会社は除く)と一部有力未上場企業
調査対象社数:5141社
回答社数:714社(回答率 13.9%)
調査主体:日本経済新聞社と日経HR
調査協力:日経リサーチ
写真素材/PIXTA