「就職力ランキング」は、企業の人事担当者に過去2年間に採用した各大学の学生のイメージを聞く「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を基に作成しています。同調査では採用実績のある大学の「学生イメージ」を4側面、12項目※について評価してもらい、側面別ランキングも出しています。ここでは、4側面のうち、行動力ランキングを紹介します。
「人事が評価する大学2023年版 就職力ランキング1位は京都大学」はこちらです
※4側面、12項目
側面1_行動力(熱意がある・主体性がある・チャレンジ精神がある)
側面2_対人力(コミュニケーション能力が高い・ストレス耐性が高い・柔軟性、適応力がある)
側面3_知力・学力(論理的思考ができる・高い教養を身につけている・理解力がすぐれている<地頭がよい>)
側面4_独創性(創造力がある・個性がある・着眼点がよい)
奈良先端科学技術は行動力を構成する3項目すべてでTOP10入り
行動力ランキングは「熱意がある」「主体性がある」「チャレンジ精神がある」の3項目の得点を合算し、項目数で割った平均値を「行動力」としています。
行動力で1位となったのは奈良先端科学技術大学院大学(8.49)。同大学は学部のない大学院大学で、最先端の科学技術を研究する人材を育成しています。情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学とそれらの融合分野に特化した専門教育を推進しています。
行動力を構成する「チャレンジ精神がある」は1位、「主体性がある」は3位、「熱意がある」は10位でした。企業から同大学に対するコメントには「業務に前向きで、与えられた課題に対しベストを尽くすべく工夫を重ねている」といった声がありました。
2位の名古屋大学(8.35)は、行動力を構成する「主体性」が1位、「チャレンジ精神」が5位、「熱意」が10位。3位名古屋工業大学(8.34)は「チャレンジ精神」が2位、「熱意」が6位、「主体性」が11位でした。以下、4位東北大学(8.31)、5位大阪府立大学(現大阪公立大学)(8.27)、6位京都大学(8.26)、7位名古屋市立大学(8.24)、8位横浜国立大学(8.22)、9位大阪大学(8.21)、九州大学(8.21)の順となっています。
熱意は和歌山、主体性は名古屋、チャレンジ精神は奈良先端科学技術
行動力を構成する項目別ランキングを見てみましょう。「熱意がある」では、1位和歌山大学、2位名古屋市立大学、3位高知工科大学、4位名古屋外国語大学、5位東北大学。「主体性がある」では、1位名古屋大学、2位京都大学、3位奈良先端科学技術大学院大学、4位東北大学、5位早稲田大学。「チャレンジ精神がある」では、1位奈良先端科学技術大学院大学、2位名古屋工業大学、3位京都大学、4位大阪府立大学(現大阪公立大学)、5位名古屋大学。
【調査概要】
調査名:企業の人事担当者から見た大学イメージ調査
調査期間:2022年2月14日(月)~3月22日(火)
調査対象:2022年2月現在の全上場企業(新興市場含む、外国会社は除く)と一部有力未上場企業
調査対象社数:4982社
回答社数:746社(回答率 15.0%)
調査主体:日本経済新聞社と日経HR
調査協力:日経リサーチ
写真素材/PIXTA