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日経HRと日本経済新聞社は毎年、「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を発表しています。上場企業と有力な非上場企業の人事担当者に、採用した「学生のイメージ」や「大学の取り組み」などについて尋ね、結果を基にさまざまなランキングを作成しています。その中から、今回は「総合ランキング」を紹介します。首位となったのは京都大学でした。2位名古屋大学、3位名古屋工業大学、4位横浜国立大学、5位一橋大学が続きました。
側面別ランキング 行動力「行動力1位は奈良先端科学技術大学院大学」はこちらです
「就職力ランキング」――仕事の現場で活躍している人の出身大学がわかる
「就職力ランキング」は、企業の人事担当者に過去2年間に採用した各大学の学生のイメージを聞く「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を基に作成しました。調査は採用実績のある大学を人数の多い順に挙げてもらい、学生のイメージは主体性などを見る「行動力」、コミュニケーション力などを見る「対人力」、論理的思考力などを見る「知力・学力」、創造力などを見る「独創性」の4つの側面で評価しています。仕事の現場で活躍している社員の多い大学がどこかがわかります。総合1位は京都大学、「知力・学力」「独創性」で高い評価
2023年版で総合1位となったのは、前年2位の京都大学です。4つの側面では「知力・学力」と「独創性」が1位、「行動力」6位、「対人力」12位でした。「知力・学力」は2年連続の1位です。企業の人事担当者からは「専門分野の知識および語学力が高い」や、「論理的思考力にすぐれており、熱心に業務に取り組んでいる」などの声が挙がっています。例年、「地頭がよい」といった声が多く、特に製造業の研究開発職での活躍が評価されています。2位、3位は名古屋の大学
トップ10は国公立大学10校が占めています。2位は前年5位の名古屋大学、3位は前年14位の名古屋工業大学が躍進、愛知県の国立大学が続きました。企業の人事担当者から、名古屋大学は「知識と創造のバランスが取れており、新しいことへの挑戦意識が感じられる」、名古屋工業大学は「適応能力が高く、即戦力として早期に活躍する印象が強い」などと評価されています。愛知県の大学は、14位に名古屋市立大学もランクインしています。公立大学は、7位に大阪府立大学(現大阪公立大学)が入り、20位以内に2校ありました。私立大学の区分で見ると、トップは17位の慶應義塾大学、次いで18位の早稲田大学。トップ20の中に、国立大学16校、公立大学2校、私立大学2校という結果でした。
ムック『日経キャリアマガジン特別編集 価値ある大学2022-2023 就職力ランキング』(下記参照)は、総合ランキングを159位まで紹介しています。
小規模大学ランキング 金沢星稜大学が首位に
入学定員1500人以下の小規模大学ランキングでは、前年9位だった金沢星稜大学がトップでした。「行動力」と「対人力」が1位と、2側面での評価の高さが際立ちました。近年は、就職率の高い大学としても知られています。2位神田外語大学、3位横浜市立大学、4位高知大学、5位日本福祉大学と続きました。10位以内に、7位津田塾大学、10位東京女子大学が入り、小規模大学ランキングには、国公立、私立、単科大学、女子大学など、様々な特徴を持つ大学が並びました。「就職力ランキング」は「総合ランキング」「小規模大学ランキング」のほか、以下のランキングがあります。
・側面別ランキング(行動力、対人力、知力・学力、独創性)
・業種別ランキング
・大企業ランキング
・小規模大学ランキング 側面別ランキング(行動力、対人力、知力・学力、独創性)
・大学の取り組みランキング(授業の質の向上に熱心に取り組んでいる大学、日本人学生のグローバル教育に取り組んでいる大学、すぐれた研究を行っている大学、地域の活性化に貢献している大学、施設や立地などの学習環境が整っている大学、就職支援に熱心に取り組んでいる大学、外国人留学生の受け入れ・教育・就職支援に力を入れている大学)
・地域別ランキング(北海道・東北、関東・甲信越〈東京除く〉、東京、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄)
・地域別ランキング 側面別ランキング(行動力、対人力、知力・学力、独創性)
・企業本社所在地別ランキング
・採りたい・増やしたい大学ランキング
【調査概要】
調査名:企業の人事担当者から見た大学イメージ調査
調査期間:2022年2月14日(月)~3月22日(火)
調査対象:2022年2月現在の全上場企業(新興市場含む、外国会社は除く)と一部有力未上場企業
調査対象社数:4982社
回答社数:746社(回答率 15.0%)
調査主体:日本経済新聞社と日経HR
調査協力:日経リサーチ
写真素材/PIXTA