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日経HRと日本経済新聞社が毎年実施している「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を発表しました。この調査は有力企業の人事担当者に、採用した「学生のイメージ」と「大学の取り組み」を尋ねたものです。2022年版総合ランキングでは北海道大学が21年版に続いて1位となりました。以下、2位京都大学、3位東北大学、4位東京大学、5位名古屋大学が続きました。総合ランキングに入っている157大学のうち、国立大学が56校、公立大学が9校、私立大学が92校です。
人事が重視する力はコミュニケーション能力と主体性
熱意、主体性で高評価を得た大学は?
ストレス耐性など対人力の高い大学は?
論理的思考、理解力で評価された大学は?
就職力ランキングは企業の評価を基に作成
就職力ランキングは、企業の人事担当者に過去2年間に採用した各大学の学生のイメージを聞く「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を基に作成しました。調査は採用実績のある大学を人数の多い順に挙げてもらい、学生のイメージは主体性などを見る「行動力」、コミュニケーション力など見る「対人力」、論理的思考力などを見る「知力・学力」、創造力などを見る「独創性」の4つの側面で評価しています。北大は4側面でもすべて5位以内
総合1位となった北海道大学は側面別では「行動力」2位、「対人力」1位、「知力・学力」5位、「独創性」3位と、すべて5位以内に入っています。企業の人事担当者からは「一般教養があり、地頭が良い傾向にある。また学業だけではなく、部活動加入率が高いイメージ。バランスが取れている」「柔軟性があり、適応力が高い。どこに配属されても期待以上のアウトプットを出してくれる」といった評価がありました。北海道大学は起業家(アントレプレナー)育成に力を入れており、「アントレプレナー志向型キャリア教育」を掲げ、地域の高校や他大学、研究機関、企業、行政機関などを巻き込んだアントレプレナー人材育成の仕組みを作ることを目指しています。
詳細は「北海道大学『起業家を目指す学部生へのキャリア教育を試行』」をご覧ください。
私立では早稲田(9位)、公立では東京都立(33位)がトップ
トップ10に唯一私立大学で入ったのが早稲田大学。4側面では「行動力」(5位)、「対人力」(6位)が上位に来ています。企業からの評価は「能力が高く、個性が際立っており、周りを巻き込みながら仕事を進めていける」といったものがありました。私立の2位以下は慶應義塾大学(18位)、桜美林大学(20位)、同志社大学(23位)。公立では東京都立大学(33位)、大阪市立大学(44位)、兵庫県立大学(48位)が上位3校でした。小規模は立命館アジア太平洋が2年連続1位
入学定員1500人以下の小規模大学版ランキングでは、2年続けて立命館アジア太平洋大学が1位。2位実践女子大学、3位横浜市立大学が続きました。公立大学や単科大学(外国語系や工業系)、女子大学など、小粒ながらキラリと光る大学がランクインしています。就職力ランキングは総合ランキングのほか、以下のランキングがあります。
・エリア別ランキング(北海道・東北、関東・甲信越(東京除く)、東京、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄)
・側面別ランキング(行動力、対人力、知力・学力、独創性)
・小規模大学版ランキング
・増やしたい大学ランキング
・採用したい大学ランキング
・大学の取り組みランキング(就職支援に熱心に取り組んでいる大学、日本人学生のグローバル教育に取り組んでいる大学、外国人留学生の教育・就職支援に力を入れている大学、授業の質の向上に熱心に取り組んでいる大学、すぐれた研究を行っている大学、地域の活性化に貢献している大学)
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