計画力 最善の計画を考え、準備する力

社会人基礎力道場

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ご利用は計画的に――。昔、消費者金融のテレビCMで流れていたフレーズです。「無計画にお金を借りていると、返済できず大変なことになりますよ」という注意喚起を目的にしています。仕事でも同じで、無計画に仕事をするのではなく計画的に取り組んでほしいものです。仕事を頼まれたら、締め切り日から逆算して、いつまでに、どこまで進めるのかを明確にし、途中で不具合が生じればすぐに修正するようにしなければなりません。マンガのように締め切り直前になって「できません!」では、周囲は困ってしまいます。こんなことを繰り返す人には仕事を頼みたいと思わないですよね。

社会人基礎力では、計画力を「課題に向けた解決プロセスを明らかにし、準備する力」と定義し、行動例を「課題の解決に向けた複数のプロセスを明確にし、"その中で最善のものは何か"を検討し、それに向けた準備をする」としています。計画といえば「スケジュールを立てて準備をする」ぐらいのことだと思ってしますが、社会人基礎力でいう計画力は「複数のプロセスを明確にし」とあるように、1つの計画を立てるのではなく複数用意することがポイントです。その上で、どれが最善かを検討しなければなりません。ここまでできるようなら、相当レベルの高い行動といえるでしょう。そこまででなくても、まずはきちんと計画を立てて物事に取り組みたいものです。

社会人基礎力の3能力12能力要素についてはこちら

仕事での遅れは許されない

社会人にとって、計画力はとても重要です。学生時代と違ってスケジュールの遅れは、お金を払う払わないといった事態にまで発展することもあります。仕事では納期遅れや不良品を納入したら、その後の仕事はなくなってしまうかも知れないのです。どんな仕事でも常にリスクが伴いますので、ミスなく、スケジュール通りに仕事をするためにも計画力は大切です。

また、活躍している社会人は1つの仕事だけをしているわけではなく、いくつもの仕事に同時並行で取り掛かることが日常茶飯事。複数のプロジェクトを担当していれば、いかにそれぞれをスムーズに進めるかを考えなければなりません。万が一、トラブルが起きたときの対処法も考えた上で、最良の計画を立て、それを遂行するための準備をする。それでも失敗や遅れが出てしまう可能性はありますから、仕事をするには計画を遂行する力、問題が起きた時に解決する力も必要なのです。

自分の力を把握する

それでは、計画力を身に付ける方法を考えてみましょう。大事なのは自分の力量を把握していることです。自分が余裕を持ってできる範囲、限界に近いのはどこなのかを知っておかないと、立てた計画が実行可能なのかどうかが分からないからです。ただし、常に余裕のある状態で仕事をするのではなく、自分の限界に近いレベルで仕事に取り組まなければ社会人としてレベルアップはできません。その上で現在取り組んでいることの進め方は正しいのか、問題はないのか、他の進め方はないのかなどをチェックしてください。

1つのプロジェクトを問題なく進めることができたら、複数のことに同時に取り組んでみましょう。限られた時間の中で複数のことを同時に進め、しかも失敗しないためにはどうすればいいのか。それはスケジュールと工程を考えることです。最初は、自分が確実にできそうなことで構いません。まずは同時に取り組み、成功するコツをつかむことです。学生なら学業だけでなく、アルバイトやサークルなども同時にがんばってみましょう。仕事であれば失敗は許されないので、仕事と同時にスキルアップの勉強などに挑戦するのがいいのではないかと思います。

実力以上の目標に挑戦する

ある程度成功体験を積んだ後、今度は自分の実力よりも高い目標を掲げて挑戦してみることです。目標クリアのためには、どんな方法があるのかを考え、最善策を決めて取り掛かることを繰り返す。うまくいかないこともあるでしょうが(仕事はできるだけ失敗をしないように)、失敗した経験は必ず生きます。次に何か困難な事が起こっても、慌てずに対処できるようになるでしょう。いくつもの経験をすることによって、失敗しないためのスケジュール管理や工程管理が身に付きます。

以上が計画力の鍛え方です。自分の力を把握してから複数のことに取り組み、次に自分の力を超える目標に向けて計画、準備をする。これを繰り返せば、計画力が身に付き、計画を遂行する力も鍛えられるでしょう。
(日経HR 渡辺茂晃)
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<3能力>
前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力
<12能力要素>
主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力


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